FileMaker
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SerialIncrementの不思議な仕組みと便利な使い方
SerialIncrement
の「なんでそうなるの!?」という挙動と、「知ると超便利!」な使い方を、具体例を交えてご紹介します。
SerialIncrement
指定された値に含まれるテキストと数字の組み合わせを指定された量だけ数字を増分して返します。
構文
SerialIncrement ( text ; number )
🔸 実例で見る不思議な動き
✅ 基本例
式 | 結果 | 解説 |
---|---|---|
SerialIncrement("abc12"; 1) | "abc13" | 末尾の 12 に +1 |
❓え、こうなるの?
式 | 結果 | 補足 |
---|---|---|
SerialIncrement("abc1.2"; 1.2) | "abc1.3" | +1.2 したのに 2.4 じゃない!? |
これは、見た目の小数点以下の桁にだけ反映されているからです。
🔸 .2
はどこに消えた?
FileMakerの SerialIncrement
は「元の文字列で見えている桁数に合わせて加算する」性質があります。
そのため…
SerialIncrement("abc1.2"; 1.2)
この場合、小数第1位までしかないから、そこに+0.1された → 1.3
加算値の「.2」は…使われずにサヨナラ🥲(切り捨てられる)
🔸 桁数で変わる結果
式 | 結果 | 仕組み |
---|---|---|
"abc1.20" + 1.2 | "abc1.21" | 小数第2位まであるから、+0.01 |
"abc1.200" + 1.2 | "abc1.201" | 小数第3位まで → +0.001 |
見た目の「桁数」をFileMakerはとても大事にしているのです。
🔸 よくある活用シーン
請求書番号:
INV001
→INV002
(0埋めをキープ)バージョン管理:
ver1.2
→ver1.3
(小数点維持)サブラベル生成:
item1.20
→item1.21
「見た目のまま、末尾だけキレイに加算してくれる」っていうのが最大の魅力です!
🔸 まとめ:見た目重視の“ちょっと魔法な関数”
SerialIncrement
は、数学的に正確な加算じゃなくて、文字列としての整合性・桁数を守るのが得意な関数。
知らないとびっくりするけど、知ってるととても便利な、**FileMakerの“ちょっと不思議な魔法”**です🪄
参考:
リファレンス>関数リファレンス>テキスト関数>SerialIncrement
https://help.claris.com/archive/fm19/ja/pro-help/content/serialIncrement.html
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